# 幼馴染の恋、秘密の思い
春の日差しが心地よく差し込む校庭で、悠真は友人たちとサッカーに興じていた。白いシャツが汗で湿り、彼の視線はふと横にある桜の木へと向かった。そこには、幼い頃からの親友、剛志が立っていた。彼は広い背中を見せて、飄々とした姿勢で運動場の様子を見守っている。
「悠真、パス!」仲間の声が響く。悠真は急いでボールを蹴ったが、心は何故か剛志に引っかかっていた。二人の間には、誰にも言えない秘密があったからだ。
「だめだ、もっとこうやって蹴るんだ!」剛志の声が響く。彼は野球部のエースで、どこかリーダー的な存在だった。悠真はその優しく真剣な目が好きだった。彼に向けられる視線には、特別な何かを感じていた。
「剛志、ちょっと待って!」悠真は思わず叫んだ。剛志は立ち止まり、振り返る。二人の視線が絡まり、悠真は心臓が高鳴るのを感じた。
「どうしたの?」剛志のふわりとした笑顔に、悠真の胸は詰まった。彼の存在がここにあるのに、あの秘密を抱えていることがもどかしかった。
放課後、二人はいつものように帰宅することにした。並んで歩く道は、彼らにとって特別なものだった。周囲の景色は変わらないが、心の中は日々変化していた。
「悠真、最近何か考え込んでる?」剛志がふと耳打ちする。悠真は思わず息を飲んだ。隠したい思いを見透かされているかのように、少し動揺した。
「いや、別に何も…」悠真はついそっけなく答えたが、剛志の密やかな表情はそれを許さなかった。
「ほんとに?何かあれば、俺に話してもいいんだよ?」剛志の言葉には優しさがあった。悠真は心の奥底で自分の気持ちを打ち明けたいと思いながらも、一歩踏み出せずにいた。
その夜、悠真はひとりで過ごす自室で悶々と考えた。幼馴染としての友情が、今や恋心に変わりつつあることに気づいた。彼は剛志がどれほど大切かを考えるほど、胸が苦しくなった。
「もし、剛志に俺の気持ちを伝えたら…どうなるんだろう。」悠真は呟いたが、心の中には恐れが渦巻いていた。
数日後、二人は放課後のカフェに行くことにした。いつもと違う特別な時間。悠真は心の葛藤を抱えつつも、剛志と過ごす時間が少しでも長く続くことを願っていた。
「これ、美味しいね!」剛志が笑顔で飲む姿に、悠真の心は高ぶる。「剛志、今度、どこかに遊びに行こうよ。」
「いいね、どこに行きたい?」剛志の目が輝く。悠真は、自分の気持ちを告白するチャンスだと思った。
「実は、私たち、もっと一緒にいたいと思って…」悠真は言葉を選びながら言い淀んだ。すると、剛志の表情が真剣になる。
「悠真、実は俺も…」剛志が言いかけた瞬間、悠真はドキリとした。その言葉が自分にとってどんな意味を持つのか、心が高揚した。
「もしかして、俺のこと…気に入ってるのか?」悠真は思い切って尋ねた。その瞬間、剛志は困ったように顔を赤らめた。
「もちろん、ずっとそう思ってたよ。」剛志の言葉は、悠真の心にじんわりと響いた。
お互いの心の距離が一瞬にして縮まった気がした。悠真は胸が温かくなるのを感じつつ、「これからも、ずっと一緒にいたい。」と願った。剛志も彼の心の内を理解したかのように、そっと手を伸ばしてきた。
「俺も、そう思ってた。」彼の言葉は、これからの二人の未来を暗示するもののように感じられた。
カフェの外に出た時、夜空には星が瞬いていた。悠真は剛志と並んで歩くこの瞬間が永遠に続いてほしいと願った。剛志がしっかりと手を握り返してくれる。これからの道も、共に進んでいけるのだと。
「大丈夫、俺がいるから。」剛志の言葉に、悠真は幸せを感じながら頷いた。彼の心には、もう迷いはなかった。どんな未来が待っていても、二人なら乗り越えていける。
そんな思いを胸に、悠真は剛志と見つめ合い、もう一度手を強く握った。次の瞬間、彼の心に温かい光が差し込み、二人の関係は新たなステージへと進むことを暗示した。
この新しい旅の始まりは、彼らにとって特別なものとなるだろう。余韻を残しながら、彼らは手を繋ぎ、未来を見据えた。