# 幼馴染の再会と甘い日々
春の風が吹き、桜の花びらが舞い散る校庭で、久しぶりの再会を果たした二人の男がいた。彼らは幼馴染だが、数年の時を経て、再び同じ学び舎で顔を合わせることになった。
「田中、俺だよ、佐藤だってば!」佐藤は少し照れくさそうに声をかける。彼は背が高くスタイルが良い一方で、どこかガサツな印象を与える、まさに「クールキャラ」という感じだった。
「えっ、佐藤?久しぶり!」田中の反応は明るい。彼は小柄で、ふわふわの髪型が特徴的だ。その笑顔は太陽のように眩しい。
二人は再会に心を躍らせた。小学校の頃はいつも一緒に遊んでいたが、中学高校と進む中で、佐藤はスポーツに没頭し、田中は美術部に入った。忙しい日々の中で、互いにすれ違っていたのだ。
「田中、相変わらず絵描いてるの?」佐藤は興味を持って尋ねた。「お前の絵、実は結構好きだったんだよ。」
「ほんとに?それなら嬉しいな…でも、今は前みたいには描いてないかも。」田中は少し恥ずかしそうに顔を赤らめる。「やっぱ、みんなの前じゃ恥ずかしいし。」
佐藤は自信満々に言った。「俺が一番のファンだから、今度、描いた絵を見せてよ。」
「えっ?本当に?」田中は目を大きく見開き、驚いた表情を浮かべる。「そ、そうだね!今度、学校の帰りにでも…」
校舎の裏からは、サッカー部のサブメンバーたちの声が聞こえてきた。「あー、あいつら、毎日うるさいな。」佐藤はつい顔をしかめる。
「でも、頑張ってる姿を見ると、なんか清々しいよね。」田中は笑いながら言った。
「お前もそう思うか?それなら、今度サッカー一緒にやろうぜ!」佐藤の目がキラキラと輝き出す。「どっかでパスし合うの、楽しいじゃん!」
「本当に?でも、俺、運動は苦手なんだよ…」田中は心配そうに言ったが、内心ではドキドキしていた。再会を果たしたばかりなのに、こんな楽しい提案をしてくる佐藤のやる気は、無邪気な子供のように感じられた。
「大丈夫!俺がちゃんとフォローするから。」
こうして、二人の再会は、緩やかに展開していった。廊下を一緒に歩くことが増え、授業が終わった後に一緒に帰ることも日常になった。次第に、田中は佐藤のことを以前よりも身近に感じるようになっていた。
「田中、次の美術の授業、何描くの?」ある日、美術室で絵を描いていると、佐藤が覗き込んできた。
「まだ決めてないけど、何か楽しいことを描きたいなって思ってる。」田中は少し困ったように言った。
「じゃあ、俺のこと描いてみてよ!俺、かっこいいだろ?」佐藤は自信たっぷりに胸を張る。その姿に、田中は思わず「うん、すごく」と微笑む。
「でも、どうやって描いたらいいかわからないな…」田中は困った顔をしていたが、内心は嬉しくてたまらなかった。
「何をそんなに悩んでるんだ?」佐藤は少しずっこけてしながら、田中の後ろに立ち、肩に手を置いた。「お前の目に映る俺を、そのまま描いてみればいいんじゃない?」
「それ…できるかな。」田中は照れながら言う。
「やってみて、俺のすべてを描き尽くせ!」佐藤は真剣な顔で言った。
二人は笑い合い、何度もモチーフのポーズを変えながら、楽しい時を過ごした。田中は心の中で「もっと一緒にいたい」と願った。
学校が終わった後、二人は公園に寄り道した。桜が舞う中、佐藤は草の上に寝転んでいる。「あー、こんなとこでぼんやりするの、久しぶりだわ。」
田中はその姿を見て、笑顔を浮かべる。「そんなにぼんやりしてて大丈夫?」
「大丈夫!たまには、こういう時間も必要だろ?」佐藤は目を閉じたまま、声だけで返す。
「確かにそうだね…でも、もっと何かしたくない?」田中も草の上に座り込む。ただ静かに二人で過ごす時間は、心地よいものだった。
その日の帰り道、田中は胸の内に広がる感情を確かめていた。「これって、友情以上の何か…?」
数日後、また別の公園で二人は再会した。ここに来る度、田中は胸が高鳴るのを感じていたが、その思いを口に出す勇気がなかった。
「田中、どうしたの?元気ないよ。」佐藤が心配そうに声をかける。
「え、あ、うん、何も…」田中は言葉を濁す。「ちょっと考え事をしてただけ。」
「そうか…何かあったら言ってよ。俺、いつでも聞くから。」佐藤は優しい瞳で田中を見つめる。
田中はその視線に心を揺さぶられながらも、なかなか言葉が出せなかった。この感情が何だかわからないまま、ただ一緒にいることが幸せだと思った。
しばらく黙って桜を見上げていると、ふと佐藤が声をかける。「田中、俺たち、また子供の頃のような関係に戻ったのかな?」
「戻ったというか、また新しい形になった気がする。」田中の心の中がすっきりと晴れやかになった。
「それなら、これからもずっと一緒にいようぜ。」佐藤は明るく笑った。その言葉が田中の心を温め、ふたりの間に流れる空気は心地よく、未来への期待を感じさせる瞬間だった。
「うん、ずっと一緒だよ。」田中も笑顔で返した。
こうして、二人の再会は確かな絆へと変わっていく。懐かしさと新しさが交わる感情が、彼らの心を包み込む。しかし、彼らの青春の日々はまだ始まったばかりだった。
甘い瞬間が、静かに彼らの間に流れ続けていた。