# ずっと君と、一緒に
春の温かな日差しが差し込むある日、青井としげるはさらなる親密さを求め、日常に変化の風を吹かせようとしていた。青井は、職場の先輩であり同僚でもあるしげるに強く惹かれていたが、その想いを言葉にすることができずにいた。
「青井、今日は何か特別なことがしたい気分じゃないか?」
しげるの軽やかな声が、青井の心をわしづかみにする。笑顔で話すしげるの隣には、いつも温かい空気が漂っていた。
「特別なこと…ですか?」
青井は思わず考え込む。最近の仕事は忙しく、完全なオフの日はなかなか取れないが、同居を始めたことで、一緒に過ごす時間は意外に増えていた。心の中で小さな火花が舞い上がる。
「そうだ、今日は一緒に夕ご飯を作ろうか。楽しいことがしたいな。」
しげるの提案に、青井は思わず微笑む。彼は料理が苦手だったが、仕事での息抜きになるかもしれないと思った。
「いいですね、しげる先輩。何を作りますか?」
「君の好きなカレーにしようか。」
しげるは少し考え込んだ後、すぐに答えた。青井の目はパッと輝く。カレーは二人にとって思い出の味だった。
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夕食の準備が始まると、しげるは意外にも手際よく野菜を切り始めた。青井はそんな先輩の様子を見て、心が温かくなる。しげるはいつも自信に満ちているが、こうした何気ない場面では少し照れくさそうにしていた。
「もしかして、料理得意なんですか?」
「いや、そんなことはないよ。ただ、青井が好きだから、一緒に作りたくなっただけ。」
しげるの言葉に、青井はドキリとした。そんな理由で一緒にいることが嬉しいなんて、彼の心に光が差し込む。
「でも、私も頑張ります!」
青井は気合を入れた。
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カレーが煮えるのを待つ間、二人はキッチンでお喋りを楽しむ。しげるが大学生の頃の話や最近の仕事の悩みを語ると、青井は自然に頷きながら聞いていた。少しずつ、二人の距離が近づいていく感覚が心地良い。
「青井、やっぱり君といると安心するよ。なんだか特別な存在だなと思う。」
しげるの言葉に青井は心臓が高鳴る。「特別」が何を意味するのか考えると、ドキドキが止まらない。
「私も…しげる先輩といると、すごく落ち着きます。」
「そうなんだ。じゃあ、お互いに特別なんだね。」
目が合う瞬間、青井は彼の優しい笑顔に心を奪われた。恥ずかしさと同時に、もっと深い関係になれたらという想いが膨らんでいく。
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夕食を終え、後片付けをしていると、青井がふとしげるの方を見つめた。彼の横顔は優しく、なんだか子供のように無邪気だった。
「ねえ、しげる先輩。」
「何かな?」
「私たちのこと、もっと深く知り合えたらいいなって、最近思ってるんです。」
言葉を口にするのは勇気が必要だったが、青井は思った以上にスムーズに言えた。しげるは一瞬驚いた顔をしたが、すぐに微笑んだ。
「俺もだよ。もっと君のことを知りたいと思ってた。」
青井の心が高鳴る。この瞬間、二人の心の距離が一気に縮まったように感じた。
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その夜、リビングで一緒に映画を観ることにした。ソファに並んで座り、映画のストーリーに心を奪われる中、青井はしげるの温もりを感じていた。閉じた空間の中で、彼の顔が近くに感じる。
「青井、何か感じる?」
少し照れたように、しげるが問いかける。青井はあまりの心の高鳴りに言葉を失った。
「…はい、すごくドキドキしてます。」
しげるの目が優しく光る。同じくドキドキしていることに、二人で笑い合った。
「じゃあ、これからもっと一緒にいようか。」
青井は頷いた。彼の言葉は一つの約束のように思えた。そして、しげるの手が青井の手に触れた瞬間、彼らはお互いの温もりを感じた。
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しばらく映画を観た後、青井は自然としげるの方に顔を向けた。すると彼の目が大きく開かれていた。静かな瞬間が流れ、二人の心が通じ合っているような不思議な感覚。
「青井、今日一緒に過ごせて本当に良かった。」
「私もです、しげる先輩といると、すごく幸せです。」
その言葉にしげるは微笑む。そして、少しだけ近づいた。鼻先が触れるかどうかという距離。
「じゃあ、明日も一緒にいようか?」
「もちろんです。ずっと一緒にいたいです。」
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そして少しずつ、心の中で形を変えていく想いが二人の中に育まれていく。何が待っているのかはわからないけれど、今ここにいることが互いを結びつけてくれている。青井としげるは、これから始まる未来に心を躍らせた。
余韻が残る中、二人の心には新たな道が開かれた。明るい春の日差しと共に、彼らの間に愛が育まれていく予感がした。